上野/国立西洋美術館にて《西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで》を堪能しました。

展覧会

冒頭は、作品No.1 ジョット《父なる神と天使》1328−35年頃制作 サンディエゴ美術館所蔵

副題は《サンディエゴ美術館vs国立西洋美術館。会期は3月11日から6月8日まで。観覧料は一般2,300円、大学生1,400円。

開幕から1週間後に来館しました。門外で150人ほど並び、開場後、当日券を購入する列で5〜6分待ちましたが、比較的スムースでした。

本展は展示作品全てを撮影できます。章立ての構成に沿って、印象に残った作品をご紹介しましょう。尚、茶色の文字で表記した箇所は、パネル、キャプションから一部を引用しました。

サンディエゴ美術館 米国カリフォルニア州の最南端に位置するサンディエゴは、スペインからの植民者によって築かれた町で、現在では同州第2の人口を擁する大都市です。サンディエゴ美術館は、地元の有力市民たちの主導のもと1926年に開館しました。16世紀スペインのプラテレスコ様式を復古したその建物には、ヨーロッパ、南北アメリカ、アジアなど世界各地の美術作品約32,000点が収蔵されています。(以下、割愛)

第1章 ルネサンス

ルネサンスとは「再生」を意味し、14−16世紀にかけてイタリアで展開した文化運動を指します。それは古代ギリシャ・ローマの文化を再興し、中世の神中心の世界観を人間中心のそれへと転換せしめる画期的なものでした。

No.3 ルカ・シニョレッリ 聖母戴冠 1508年 油彩、テンペラ/板 サンディエゴ美術館

(前略)《聖母戴冠》もまた、かつては祭壇画の一部を成していたものです。祭壇のメインパネルの上部に置かれたため、人物は下から見上げた視点で描かれています。主題は地上での生を終え天に召された聖母が、イエス・キリストと父なる神から天の女王としての冠を授けられる場面です。

ルカ・シニョレッリ《聖母戴冠》1508年 油彩、テンペラ/板 サンディエゴ美術館
ルカ・シニョレッリ《聖母戴冠》 部分

『聖母戴冠』を主題にした作品は初見です。祭壇のメインパネルの上部に置かれていたなら、主要な主題の一つだったのでしょう。(修復履歴は判りませんが、)制作から五百年以上経過したとは信じられないほど保存状態が良く、鮮明です。

No.4 ベルナルディーノ・ルイーニ    マグダラのマリアの回心 1520年頃  油彩/板 サンディエゴ美術館

(前略) 本作では、美しく着飾ったマグダラのマリアが、慎み深い姉のマルタに諭され、回心する場面が描かれています。マリアが左手を添える香油壺は、キリストの足に香油を塗り、それを自らの髪で拭いたという逸話を想起させ、マルタの左手が指さすネックレスは、彼女の罪深き過去を象徴します。(中略) ベルナルディーノ・ルイーニは16世紀ミラノの画家で、同地に長く滞在したレオナルド・ダ・ヴィンチの影響を強く受けた一群の画家―レオナルデスキと呼ばれる―を代表する存在です。(以下、割愛)

ベルナルディーノ・ルイーニ《マグダラのマリアの回心》 1520年頃 油彩/板 サンディエゴ美術館

※ネット検索したら、とある学園の校長先生が『回心と改心』について記述していましたので、リンクを貼っておきます

回心と改心 | 校長ブログ | 中学校・高等学校|聖ヨゼフ学園
聖ヨゼフ学園中学・高等学校は神奈川県横浜市鶴見区にある共学校です。このページでは校長ブログについてご紹介します。

マリアの容貌・透き通る肌を拝見すると、なるほどレオナルド・ダ・ヴィンチ作品を彷彿させるものがあります。マルタの左手が指さすネックレスは、彼女(マリア)の罪深き過去を象徴しているとは、計り知れない約束事がありますね。左手だけでなく右手にもマルタの何らかの意図が込められているようです。

No.8 ヴィンチェンツォ・カテーナ   聖家族と聖アンナ 1520年頃 油彩/板 サンディエゴ美術館

《聖家族と聖アンナ》は、当時のヴェネツィアの祈念画として典型的な横長のフォーマットの作品で、マリア、幼児キリスト、ヨセフからなる聖家族に加え、マリアの母アンナを描いています。(中略) 膝の上に幼児キリストを載せたマリアがその母アンナの膝の上に座る猫写には、レオナルド・ダ・ヴィンチからの影響が指摘されます。(以下、割愛)

ヴィンチェンツォ・カテーナ《聖家族と聖アンナ》 1520年頃 油彩/板 サンディエゴ美術館

解説を読んで、膝の上に幼児キリストを載せたマリアがその母アンナの膝の上に座る猫写がレオナルド・ダ・ヴィンチ作『聖アンナと聖母子』にあったことを思い起こしました。本作は、聖アンナの右膝こそ隠れていますが、一見並んで座っているようでもあり、ダ・ヴィンチ作品ほど露骨ではありません。景観の描き方にもダ・ヴィンチの影響が認められますね。

No.23 ヒエロニムス・ボス(の工房)  キリストの捕縛 1515年頃 油彩、テンペラ/板 サンディエゴ美術館

ヒエロニムス・ボス(の工房)《キリストの捕縛》 1515年頃 油彩、テンペラ/板 サンディエゴ美術館

作品サイズこそ小さいですが、個性的な人物が7人、三密の状態で描かれているので、インパクト大。タイトルはキリストの捕縛ですが、刃物を振りかざす男、剣を抜こうとする男をはじめ、画面全体が緊迫感に満ちています。無抵抗なキリストとはチグハグです。手柄を争っていると解釈すべきでしょうか。

第2章 バロック

17世紀の美術はバロック美術として知られます。イタリア、スペイン、フランドルなどカトリック教圏では、躍動感や劇的効果を追求し、感情に直接訴える美術が発展しました。その背景には、前時代のマニエリスム美術からの反動と、カトリック教会が推進した対抗宗教改革の動きが挙げられます。カトリック教会は、聖像を通じて非識字者に信仰や聖書の物語を伝える手段として、美術を積極的に活用したのです。また、絶対王政も同様に、自らの権威を高めるために美術をさかんに利用しました。(以下、割愛)

マニエリスム美術が判らず、ネット検索しました。リンクを貼っておきますね。

マニエリスム – artscape

No.24 フアン・サンチェス・コターン  マルメロ、キャベツ、メロンとキュウリのある静物 1602年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

スペインで現存する最初の静物画を描いたのは、1600年前後のトレドで活躍した画家フアン・サンチェス・コターンです。《マルメロ、キャベツ、メロンとキュウリのある静物》 は、厳粛さと神秘性で満たされたこのジャンルの最高傑作として知られます。石枠の上に並べたモティーフをスポットライトのような光で照らす独自の構図法は、スペイン静物画の基礎となりました。

フアン・サンチェス・コターン《マルメロ、キャベツ、メロンとキュウリのある静物》 1602年頃  油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

本作には、当時のスペインの台所に典型的な野菜と果物が並び、とても写実的に描かれています。しかし、その配置に注意を向けると、この絵がもつ独創性に気づかされます。例えば右端のキュウリは、画面左上から差す光による影を投げかけていますが、上から吊るされたマルメロとキャベツには、その影が見当たりません。(中略) 我々観者の眼は、画家の巧みな構想力によって欺かれています。1602年頃に制作されたと思われる本作は、ナポレオン占領下に押収されるまで、スペインの王室コレクションにありました。

漆黒の背景が印象的。金縁・金色の模様を施した額が作品を引き立てています。石枠の縁にかかった一切れのメロン、縁をはみ出たキュウリを並べて描いたことで、いつ石枠から転がり落ちてもおかしくない動的なラインが形成されましたね。

No.26 フランシスコ・デ・スルバラン  神の仔羊 1635−40年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館 

《神の仔羊》には、祭壇のような石台の上で四肢を結わえられた仔羊が描かれています。細い光輪を頭に載せたこの羊は、キリストを象徴する犠牲の仔羊です。(以下、割愛)

フランシスコ・デ・スルバラン《神の仔羊》 1635−40年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

仔羊はまだ生きているのでしょうか。生贄になることを悟った諦念の表情にも見えます。光輪以外は写実的に描かれているので、結わえられた四肢が一層痛ましい。

No.27 エル・グレコ(ドメニコス・テオトコプロス) 悔悛する聖ペテロ 1590−95年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

16世紀後半から17世紀前半にかけて、トレドはイベリア半島における重要な絵画の制作地のひとつでした。ギリシャ生まれのエル・グレコは、イタリアで約10年活躍した後、1576年頃にスペインに移住、この町に居を構えます。ここで彼は、対抗宗教改革期に典型的に好まれた主題を繰り返し描いて、下級聖職者や知識人、各地の小規模な聖堂を相手に成功を収めました。(以下、割愛)

エル・グレコ(ドメニコス・テオトコプロス)  《悔悛する聖ペテロ》1590−95年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

大作でもあり、非常にインパクトのある作品です。白い髭に覆われた老人でありながら、衣から覗く両腕は筋骨隆々。左腕に掛けた鍵束、背後で両腕を広げた人物は何を意味しているのでしょうか。

No.33 フランシスコ・デ・スルバラン  聖ドミニクス 1626−27年 油彩/カンヴァス 国立西洋美術館

《聖ドミニクス》は、画家がセビーリャで最初に手掛けた連作に属します。漆黒の背景から、ドミニコ会修道会の創設者ドミニクスが同会の黒と白の僧衣を身に纏って静かに浮かび上がります。(以下、割愛)

フランシスコ・デ・スルバラン 《聖ドミニクス》 1626−27年 油彩/カンヴァス 国立西洋美術館

本作は、画家が27歳の頃にセビーリャのサン・パブロ・エル・レアル修道院のために描いた連作の一点と考えられています。髭を生やした若き聖人の脇には、彼の僧服と同じ色の組み合わせの毛色の犬が描かれ、聖人を見上げています。松明を咥える犬というモティーフは、母ヨハンナがドミニクスを体内に宿していたときに見た夢に由来します。(以下、割愛)

フランシスコ・デ・スルバラン 《聖ドミニクス》 部分
フランシスコ・デ・スルバラン 《聖ドミニクス》 部分

漸く、西洋美術館所蔵品をご紹介することができました。大作でもあり、非常に見応えがあります。天才は早熟。20代で創作したとはとても思えないほど重厚感があります。鋭い牙・金属の首輪から察するに、御することの難しい大型犬のようですが、聖人を見上げる瞳には揺るぎない信頼感が。

No.36 フランシスコ・デ・スルバラン   聖母子と聖ヨハネ 1658年 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

画家がマドリードに移住した1658年に描かれた、彼の後期様式による傑作の一点です。(中略) 画面右下の洗礼者聖ヨハネは、幼児キリストにゴシキヒワと呼ばれる小鳥を差し出しています。顔周りの赤い毛色が血を連想させることから、キリストの受難の象徴として、聖母子像にしばしば描かれます。(以下、割愛)

フランシスコ・デ・スルバラン《聖母子と聖ヨハネ》1658年 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館
フランシスコ・デ・スルバラン《聖母子と聖ヨハネ》 部分

洗礼者聖ヨハネ、幼児キリストにゴシキヒワと呼ばれる小鳥を差し出している作品も初見です。マリアの纏う赤い服は神の慈愛、青いマントは天の真実を意味するそうです。(赤字はAIによる解説から引用。) 聖人ヨハネも幼児キリストも薄着でラフに描かれています。マリアは青いマントを羽織らず、下半身に巻きつけていますね。

No.37 バルトロメ・エステバン・ムリーリョ  悔悛するマグダラのマリア 1660−65年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ 《悔悛するマグダラのマリア》1660−65年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

(前略) 17世紀後半のセビーリャ画壇を牽引したムリーリョは、1650年代に頭角を現しました。(中略)《悔悛するマグダラのマリア》は等身大の人物を表した祈念画で、ムリーリョ作品に典型的な優美さが見て取れます。(以下、割愛)

ドラマチックな雰囲気を持つマリアが熱心に祈る場面。劇場の演者を想起しました。床に置かれた轆轤に一瞬ドキッとします。横の冊子もまた写実的に表現されているので尚更リアルです。悔悛する場に相応しい道具立てですね。

No.45 ジュゼペ・デ・リベーラ    哲学者クラテース 1636年 油彩/カンヴァス 国立西洋美術館

リベーラは1616年にナポリに移り住むとその後、1652年に没するまで同地で活発な工房を率いて活躍を続けました。(中略) リベーラの古代哲学者像は、しばしばとても質素な服を着ていることから、「乞食」哲学者とも呼ばれてきました。《哲学者クラテース》も、机の上にcrate tebano と名が記されていなければ、これをテーバイの犬儒学派の哲学者クラテースに同定することは難しいでしょう。(以下、割愛)

ジュゼペ・デ・リベーラ《哲学者クラテース》  1636年 油彩/カンヴァス 国立西洋美術館

「乞食」哲学者としばしば揶揄されたとは驚きです。画家リベーラに対する中傷だったのか、哲学者の社会的地位が当時低かったのか。本作もまた質素な服の部類に入るでしょうか。印刷物を熱心に手繰る知識人の肖像画は好ましく感じられます。

次にご紹介する No.46・No.47 作品によって、本展企画《サンディエゴ美術館vs国立西洋美術館》を追体験してみましょう。

No.46 アントニオ・デ・ベリス ゴリアテの首を持つダヴィデ 1642−43年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

(前略) 投石器を石の上に置きながらゴリアテの頭部を静かに見つめるダヴィデは、レーニが描いた勝利の余韻に浸る《ダヴィデ》(1604−06年、ルーヴル美術館)から来るものと考えられます。

アントニオ・デ・ベリス《ゴリアテの首を持つダヴィデ》1642−43年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館
アントニオ・デ・ベリス《ゴリアテの首を持つダヴィデ》 部分

タイトルにゴリアテの首を持つダヴィデとありますが、抱えている(若しくは提げている)場面ではありません。ダヴィデがいるのは屋外のようですね。雲行きが不穏です。(近景とはいえ)ゴリアテの頭部が大きく、巨漢であったことを想像させます。先の《悔悛するマグダラのマリア》もそうですが、画面隅に描くには存在感のあり過ぎるモティーフです。

No.47 グエル・チーノ ゴリアテの首を持つダヴィデ 1650年頃 油彩/カンヴァス 国立西洋美術館

長髪のダヴィデはゴリアテの頭部を石の台に置きながら、右手を胸にあてて天を仰ぎ見ています。右手のポーズは神への感謝を示すものと考えられ、この主題においては稀な表現です。(以下、割愛)

グエル・チーノ《ゴリアテの首を持つダヴィデ》 1650年頃 油彩/カンヴァス 国立西洋美術館
グエル・チーノ 《ゴリアテの首を持つダヴィデ》 部分

タイトルにゴリアテの首を持つダヴィデとありますが、本作も抱えている(若しくは提げている)場面ではなく、石の台に置いた直後を捉えた場面ですね。首を立てるか寝かせるか、その効果を熟考して画家は決定したのでしょうか。先のサンディエゴ美術館所蔵の作品も本作も等しく薄気味悪いです。

No.40 ジュゼペ・デ・リベーラ スザンナと長老たち 1615年頃  油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

ジュゼペ・デ・リベーラ《スザンナと長老たち》 1615年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館
ジュゼべ・デ・リベーラ《スザンナと長老たち》 部分 

上半身・太腿を露わにしたうら若き女性が、長老たちの好色な目に晒される衝撃的な場面が描かれています。長い髪によって辛うじて胸は隠れていますが、見るに忍びない状況。その背景は全く判りません。音声ガイドを借りれば良かった…🥴

《スザンナと長老たち》は、数人の画家の手により、趣向を変えて描かれているようです。興味深い記事を見つけたので、ご参考までリンクを貼っておきます。

「スザンナと長老たち」|mariのページ|世界の名画をコメント付きで紹介するページです。
「スザンナと長老たち」|レーニ,グイドのページです。全国の美術館へのリンクと、世界の名画をコメント付きで紹介するページです。絵は嫌いじゃないけど、あまり接する機会がなくて・・・という方に見ていただきたいと思っています。

No.48 ペーテル・パウル・ルーベンス  眠る二人の子ども 1612−13年頃 油彩/板 国立西洋美術館

16世紀以降のネーデルラントで用いられた、人物の頭部を様々な角度から描いた油彩スケッチ「トロニー」の一例です。あどけない寝顔を見せるこの子供たちは、画家の姪クララ(右)と甥フィリプス(左)であると考えられます。

ペーテル・パウル・ルーベンス《眠る二人の子ども》 1612−13年頃 油彩/板 国立西洋美術館

双生児のようですね。柔らかい巻き毛、きめの細かい頰に触れてみたい衝動に駆られます。

第3章 18世紀

18世紀の美術は、一般的にロココ美術に代表されます。軽やかで装飾的なロココ様式は、バロック美術の重厚さへの反動としてフランスで生まれ、アントワーヌ・ヴァトーの「雅宴画(フェット・ギャラント)」をその代表例とします。(中略) 雅宴画のみならず、聖書や神話を題材としない、都市生活の娯楽や日常に根ざした美術がもてはやされたことは、この時代の美術の近代性を示す重要な側面です。(以下、割愛)

No.63 ベルナルド・ベロット  ヴェネツィア、サン・マルコ湾から望むモーロ岸壁 1740年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

サン・マルコ小広場に面したモーロ岸壁とその周囲の建造物を、対岸の方角から描いています。(中略) 画面は現実を精巧に写して描かれているようですが、実際には各建造物のスケールやディテールは細やかに操作されており、(以下、割愛)

ベルナルド・ベロット《ヴェネツィア、サン・マルコ湾から望むモーロ岸壁》 1740年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館
ベルナルド・ベロット《ヴェネツィア、サン・マルコ湾から望むモーロ岸壁》 部分

SOMPO美術館《カナレットとヴェネツィアの輝き》展で鑑賞したカナレット作品に酷似しています。ベロット作品は出品されていたかしら?と思いネット検索。《ルッカ、サン・マルティーノ広場》ありました!作品はよく覚えています。ベロットがカナレットの甥とは、その時点で存じませんでした。

No.77 アントニオ・カノーヴァと工房  踊り子の頭部 1820年 大理石 サンディエゴ美術館

アントニオ・カノーヴァと工房《踊り子の頭部》 1820年 大理石 サンディエゴ美術館

端正な顔立ち、美しい髪の表現に魅了されました。

No.72 ポンペオ・ジローラモ・バトーニ ポティエ・ド・ジェヴル枢機卿エティエンヌ=ルネ 1758年 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

この画家はグランド・ツーリストの肖像画を得意としましたが、本作はそうした作例とは異なり、像主の知識や経験をひけらかすための各種装飾や事物が一切描かれません。それは赤いケープを身に纏った像主が、フランス人枢機卿であったからです。(以下、割愛)

ポンペオ・ジローラモ・バトーニ 《ポティエ・ド・ジェヴル枢機卿エティエンヌ=ルネ》 1758年  油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館
ポンペオ・ジローラモ・バトーニ 《ポティエ・ド・ジェヴル枢機卿エティエンヌ=ルネ》 部分  

レースにご注目ください。圧巻の表現力です。手の猫写も見事ですよ。

No.75 マリー=ガブリエル・カペ 自画像 1783年頃 油彩/カンヴァス 国立西洋美術館

古典古代への参照は放棄され、当時流行していたロココ風の華やかな青いサテンのドレスとリボンをまとい、イーゼルに向かう本人の姿が晴れやかに描き出されています。

マリー=ガブリエル・カペ 《自画像》 1783年頃 油彩/カンヴァス 国立西洋美術館
マリー=ガブリエル・カペ 《自画像》 部分

同性でも見惚れる美しさ…。ミュージアム・ショップを覗いたら、ポストカードは既になく、『本日分は完売』という貼り紙。まだ正午前なんですけど。クリアファイルを購入しました。

マリー=ガブリエル・カペ 《自画像》 部分

No.76 マリー=ギュミーヌ・ブノワ 婦人の肖像 1799年頃 油彩/カンヴァス  サンディエゴ美術館

カペより7歳年下のブノワの《婦人の肖像》は、1799年頃に描かれました。彼女の作品では、新古典主義への志向がより顕著です。彫塑的で安定感のある量感の表現や、古代風のシンプルな白いシュミーズドレスを身につけたモデルの姿は、古典古代を規範とする新古典主義の理想と合致しています。

マリー=ギュミーヌ・ブノワ《婦人の肖像》 1799年頃 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

ストールの光沢が何とも美しい。白いシュミーズドレスだけでは、やや品格を欠くように感じられますが、上質なストールを羽織ると、その印象は一変しますね。

第4章 19世紀

19世紀は、急速な社会変化や技術革新、思想の多様化を背景に、多くの美術運動が誕生した時代です。特に産業革命の進展や市民社会の成熟を見た世紀中盤からは、パリを舞台に目まぐるしい展開を見せます。(以下、割愛)

No.83 セオドア・ロビンソン 闖入者ちんにゅうしゃ 1891年 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

画面右手の垣根の隙間を抜けてこちら側に無断で入り込んだ幼い子どもが、さくらんぼを食べようとして手を止めた一瞬の情景を捉えています。

セオドア・ロビンソン《闖入者》 1891年   油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

口に運んでいる実はさくらんぼですか。迷って入り込んだ幼い子供が戸惑っているようにも見受けられます。可愛らしい闖入者ですね。

No.87 ホアキン・ソローリャ      ラ・グランハのマリア 1907年 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

当時17歳だった画家の娘マリアをモデルに、セゴビア近郊の町グランハで描かれた作品です。下から見上げる視点で描かれたマリアの身体は、まるでエル・グレコの人物像のように引き伸ばされ、背景の大部分は、地面と、そこに落ちる木漏れ日の不規則な装飾的パターンで占められています。(以下、割愛)

ホアキン・ソローリャ 《ラ・グランハのマリア》 1907年 油彩/カンヴァス サンディエゴ美術館

既婚女性と見まがうほど大人びています。全身を包む白いドレスが印象的。仮に、手に持つ日傘を差したら、モネ《日傘をさす女》を想起するかもしれません。

展示作品93点の中から印象に残った23点をご紹介しました。混み具合にもよりますが、観覧時間の目安は2時間前後です。 《西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで》会期は6月8日まで。

余談 30点ほどご紹介するつもりでしたが、ボリュームが大きくなりすぎてしまい、泣く泣く23点に絞りました。まだまだ素晴らしい作品も展示されています。是非、会場でご覧ください。

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感想(23件)

西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術館|国立西洋美術館
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