会期は1月2日から3月22日まで。(会期中に展示替が予定されています。前期は2月8日まで。後期は2月10日から。) 入館料は一般1,500円、大高生1,000円。
開幕日に来館しました。受付で『東京駅周辺美術館共通券』(2026年版、税込5,000円、各館で販売中。)を購入。本年対象となる美術館は以下の5館です。
- アーティゾン美術館
- 静嘉堂文庫美術館
- 東京ステーションギャラリー
- 三井記念美術館
- 三菱一号館美術館 (アイウエオ順に記載)
本年中に開催される展覧会の中から、館毎に一つ選び、5館を一巡することができます。購入時期が遅くなるほど選択肢が減るので、この企画を活用する場合は早めに購入しましょう。

留意点:日時指定予約者を優先的に入場させるため、共通券を購入するまで時間を要する場合があります。当日券を求める列に並び、本日(1月2日)は30分ほど待ちました。
国宝『曜変天目』(前期展示)以外の展示作品は全て撮影することができます。その中から16点(対作品も1点とします)ご紹介しましょう。尚、紫色の文字で表記した箇所は展示室内の解説より(一部)引用しました。
第1章(Ⅰ) 救済の最前線
(前略) 毘沙門天は、『法華経』「普門品」に説かれる観音菩薩の三十三の応現身の一つです。観音への祈りに応じて現世に現れ、困難を具体的に解決するのが毘沙門天なのです。(中略) たたかう仏像は、衆生に接するその最前線で実効的な救済を行う存在として信じられ、必要とされたのです。
前期展示 No.2 重要文化財 普賢菩薩像 鎌倉時代 13世紀
普賢菩薩が六牙の白象に乗り来迎する姿を描く。これは『法華経』「普賢菩薩 勧発品」や『観普賢経』に基づく図像で、象の頭上には金剛杵などを掲げる「三化人」が立つ。(以下、割愛)

作品保護の観点から照明が暗く、経年劣化により色褪せているため、掛け軸を鑑賞するのは容易ではありません。単眼鏡を持参された来館者を多く見掛けましたが、今日は混み過ぎです、心ゆくまで鑑賞できる環境にはありません。とりあえず、重要文化財に指定されている本作を掲載してみました。
第1章(Ⅱ) 救済の最前線
本尊をとりまく眷属。彼らは何をする存在なのでしょうか。千手観音の二十八部衆は、『千手経』という経典に説かれる陀羅尼(呪文)を唱える者を守護する存在、釈迦如来をとりまく十六善神は『大般若経』を所持し唱える者を守護します。(中略) このように、眷属は基本的に本尊に対して祈る者、信じる者を守護する性格を有します。(以下、割愛)
前期展示 No.7 千手観音二十八部衆像 南北朝時代 14世紀
観音の住処・補陀落山の景色の中に金色の千手観音が描かれる。その周囲にいる二十八部衆は、『千手経』に説かれる千手観音の眷属で、同経に説かれる陀羅尼(呪文)を唱える者を護る。(以下、割愛)


金色に輝く千手観音。自ずと視線が向かいます。
全期展示 No.16 十一面観音菩薩坐像・春日厨子 鎌倉時代 13世紀末〜14世紀
不動明王・愛染明王と春日社景を描いた厨子に、十一面観音と弥勒菩薩を合わせたような特異な姿の金銅仏が納められて伝わる。(以下、割愛)

かがんで撮影。厨子に描かれたモティーフ・観音菩薩とも小さく、単眼鏡がないことには鑑賞も覚束ない感じです。
前・後期で展示替 No.19 重要美術品 十王図 元時代 14世紀
死者の行いを裁く十王の審判を描いた十王図に、生七斎(生前供養)がつつがなく行われているかを監察する監斎使者と、冥界の連絡役である直府使者の二使者図が伴う。(以下、割愛)

前期展示 第五 閻羅王 五七日に裁く 閻羅王は地獄の大王・閻魔大王らしく、冕冠という平らな冠を被る。黒字に北斗七星、太陽と月を表す赤と白の玉がデザインされる。(以下、割愛)

なるほど、北斗七星らしきモティーフが冠に描かれています。冠を飾る赤い玉が太陽を、白い玉が月を表現しているだなんて、解説を読まないことには想像も及びません。
前期展示 第六 変成王 六七日に裁く 使者の服装をした二人の獄卒が、亡者を締め上げ踏みつける。順番待ちの伽械をはめられた亡者たちに馬頭が命じている。(以下、割愛)

七日毎に審判があり、閻羅王が5回目、変成王が6回目を裁く手順になっているようです。よもや10回も裁かれるとは(-_-;)
《十王像》について詳述しているサイトのリンクを貼っておきます⇓

前期展示 No.19 重要美術品 二使者図 元時代 14世紀
監斎使者 監斎使者は、笏を持ち、文官の姿で描かれる。赤い雲に乗って飛来し、足元には宝が散りばめられる。六角形の箱をたすき掛けにした使者、侍女、鎧を着た鬼卒、上を向き、口を結ぶ鬼卒を従える。(以下、割愛)
直府使者 直府使者は、刀を持った武官の姿で描かれる。赤い雲に乗って飛来し、足元には宝が散りばめられる。硯を持つ使者、侍女、迦楼羅のような鬼卒が手をあわせ、三つ目の鬼卒は、関羽の持つ青龍刀のような刀を持ち、上を向いて口を開ける。(以下、割愛)

右幅が《監斎使者》、左幅が《直府使者》ですね。沢山の掛け軸を拝見しましたが、唯一鮮明な状態で残っています。14世紀に制作されたとは信じ難いほど。
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第2章 静嘉堂の仏像×俑
仏像のなかには、鎧を身に着けた「神将像」と呼ばれるものがあります。これらが纏う独特の鎧は、奈良時代にとりいれた唐時代の甲冑のかたちを基本にしています。(中略) 俑は、中国の墓に納められた人形の土器・陶器で、戦国時代に始まり、著名な秦・始皇帝の「兵馬俑」を経て、明・清時代まで出土例が見られます。(以下、割愛)
全期展示 No.20 加彩武人俑 後漢〜西晋時代 2〜3世紀
平らな帽子を被る武人俑。全身に白地と朱による彩色が残り、大きく張り出す鬚は毛筋掻きによって表されている。 (中略) 右手には何らかの武器、左手には盾をもっていたものと思われる。

勇ましい武人をモティーフにしながら、その素朴な造形に思わず笑みがこぼれます。

全期展示 No.22 加彩鎮墓獣 唐時代 7世紀後半〜8世紀
獅子面と人面の一対の鎮墓獣。獅子面と人面を一対とするのは北魏時代以来の伝統である。(以下、割愛)



『鎮墓獣』なるワードを初めて耳にしました。獅子面・人面のビジュアルは著しく異なりますが、鼻の造形は似ています。頭部以外の部位を比較すると、ほぼ同様に造形されているようです。
昨秋、東京国立博物館《運慶展》を鑑賞した折、『増長天』の胸甲/右胸に人面、左胸に鬼面が刻まれていました。鬼面と獅子面の違いこそありますが、あの胸甲も北魏時代の中国の影響かしら…。
全期展示 No.23 加彩神将俑 唐時代 7世紀後半
二種類の甲冑を着る一対の神将俑。兜を被る開口像は「裲襠鎧」、閉口像は「明光鎧」を着ける。(中略) 左右の眼の向きを微妙にずらした瞋目の表現は、後の日本の四天王像や不動明王像にも通じる。(以下、割愛)


神社で見掛ける阿形・吽形の狛犬を連想しました。開口像・閉口像ともに、何らかの武器を握っていたようですね。
全期展示 No.25 三彩官人俑 唐時代 8世紀
開口像は「裲襠」の甲を着け、目をいからせた憤怒相の武官、閉口像は平服を着て理知的な顔の文官とみられる。(以下、割愛)



No.23と同様、開口像・閉口像が一対になっています。憤怒相の武官像は、口を横に開け、歯をむき出しにしています。文官像は逆に感情を殺し、表に出さないよう自戒しているかのよう…。見どころは、武官と文官とで異なる出で立ちでしょうか。冠は全く違いますね。
全期展示 No.32 兜跋毘沙門天立像 平安時代 10世紀末〜11世紀
宝冠を戴く毘沙門天像。(中略) 本像の宝冠は、鳳凰を正面に左右に武装する童子を配し、さらに上部に一羽の鳥を表す。(以下、割愛)

迫力ある本作は来館者の関心を集めていたため、肖像権を侵害しないよう撮影することに苦労しました。
第3章 十二神将像と十二支の世界
十二神将は本来、十二支とは関係のない存在でした。しかしその数の一致から、東アジアでは強く結びついて信仰されました。(以下、割愛)
前・後期で展示替 No.41 重要文化財 十二神将立像 (浄瑠璃寺旧蔵) 鎌倉時代 安貞2年(1228)頃
十二神将は、薬師如来に随侍し、薬師如来を信じる者を守護する。本像は京都・浄瑠璃寺の薬師如来坐像に随侍していたもので、現在は静嘉堂に7躯と、東京国立博物館に5躯が分蔵される。(以下、割愛)
これら5躯の後期展示は変則的です。《寅神像》《卯神像》《午神像》は3月1日まで。《酉神像》《亥神像》は3月3日から。後期に新たに展示される《子神像》《丑神像》と併せ、後期展示も最大5躯となります。



浄瑠璃寺旧蔵十二神将立像は「定智本」と「醍醐寺本十二神将図」という二種の白描図像を元にしているといわれています。ところが、午神像についてのみ、図像の典拠が明らかではありません。ひとつ、可能性として指摘されているのは、(以下、割愛)
解説の続きは会場で読んでください。文章だけ引用しても難解なので割愛します。



ホワイエ 象徴から図像へ

『ホワイエ』は『ロビー』とほぼ同義ながら、ニュアンスが異なるようです。ご興味のある方はネット検索してみてください。
No.43 出羽大掾藤原国路 刀銘 国路 桃山時代 16〜17世紀
指表には金剛界大日如来の種字である梵字と毘沙門天、裏には倶利伽羅龍王を浮彫する。(以下、割愛)


ガラスケース後ろ側のスペースから撮影します。

展示作品の中から16点、ランダムにご紹介しました。混み具合にもよりますが、所要時間の目安は1時間。《たたかう仏像》展は3月22日まで。
