仙台市内ではありませんが、比較的近距離なので、ご紹介することにしました。JR仙石線を利用する場合、JR仙台駅からJR松島海岸駅まで40分弱。松島海岸駅から参道入口まで徒歩5分ほど。幹線沿いの菓匠三全・阿部蒲鉾店の駐車場あたりまで来ると、参道の杉木立が視界に入るので、それを目安に進みましょう。

ここまで真っ直ぐな参道は珍しいように思います。

瑞巌寺 本堂・庫裡及び廊下・障壁画
慶長14年(1609年)に伊達政宗によって建立されました。鎌倉時代にはじまる円福禅寺を再興したもので、外観は質素ですが、本堂内部の装飾・庫裡の妻飾り・廊下の構成などは絢爛たる“伊達”な文化の世界を体現しています。金地濃彩で描く大小161画の襖絵障壁画は、仙台藩お抱え絵師となった狩野左京、また長谷川等胤の作です。本堂は方丈建築で、上々段の間など仙台城大広間との類似性が高く、平成の大改修では、筋違など最先端の技術を用いていたことも明らかになりました。―掲示された解説文より引用―
立派な杉木立を仰ぎながら進みましょう。


⇑この画像の突き当たり右手に、券売機が備え付けられています。(グーグルの口コミで)700円と信じていた拝観料は値上げされ、大人1,000円(宝物館の観覧は無料)。度量の狭い私、一瞬怯みました。
その先の窓口で、購入したチケットを渡し、パンフ・半券を受け取ります。
《中門》が見えてきました。奥の建物は《本堂》。この《中門》から立ち入ることはできません。


《中門》の左側に《御成門》が設けられています。《御成門》について解説している公式サイトのリンクを貼っておきます⇓


踵を返して《中門》の前を通過。支柱で見事に補強された樹木を眺めながら歩を進めましょう。


この先の門を潜ると、左手に立派な《庫裡》がありました。
庫裡(国宝) 庫裏とも書く。禅宗寺院の台所のこと。表側13.78m、奥行き23.64m。切妻造本瓦葺の屋根上にさらに煙出の入母屋造の小屋組を乗せる。(中略) 昭和34年、国宝に指定されました。(以下、割愛)

出入口で下足を脱ぎ、フロア中央の下駄箱へ納めます。板の間を歩くので、靴下を履くと宜しいかと思います。私は靴下を携帯しなかったため、やむなくストッキングで上がってしまいましたが…。
屋内(庫裡〜廊下〜本堂)の撮影はできませんが、屋外の景色を撮影することは許可されています。



回り廊下を挟んで、⇑この庭に面しているのは、《松の間》→《鷹の間》→《孔雀の間》→《文王の間》(角)です。本堂の障壁画は復元模写されたもの、と後日知りました。唯一《墨絵の間》の障壁画が原本とのことですが、こちらも5月17日を最後に取り外されて修復にまわされるようです。
廊下の突き当たり、左手に《御成玄関》があります。透かし彫りの細工が見事です。こちらも残念ながら撮影できません。
回り廊下の短辺は《文王の間》(角)→《上段の間》《上々段の間》(角)に接しています。この3室の障壁画はかつて、政宗公に招聘された長谷川 等胤(長谷川等伯の高弟)が制作したとのこと。《上段の間》の上部には額「圓満」が掲げられています。5代藩主吉村公の揮毫とパンフに記載されています。
本堂の裏手へ。回り廊下の長辺に当たります。《仏間》→《羅漢の間》→《墨絵の間》と並んでいます。


《埋木書院》は非公開とのこと。《埋木書院》について解説している公式サイトのリンクを貼っておきます⇓

回り廊下の短辺へ。一段上がったスペースに立派な籠が展示されていました。《菊の間》は8畳間。御典医の控室として使用されていたとのこと。当然と言えば当然ですが、御典医は藩主の赴く先々に随行されていたのですね。

左手の中庭を眺めながら回り廊下を進みます。中庭を挟んだ建物は《大書院》(非公開)のようです。これで本堂の周囲を時計回りに一周したことになります。
下駄箱から靴を出して《庫裡》の外へ。
反対側に宝物館があります。せっかくなので入館します。館内の撮影はできません。

5月13日から7月26日まで、特別展《白隠 禅画墨蹟展 肆》が開催されています。白隠さんの作品はウィットに富み、見応えがありましたが、展覧会自体、食傷気味なので、ざっと15分ほどで鑑賞しました。
最も印象に残ったのは《伊達政宗甲冑倚像》(江戸時代・1652/宮城県指定文化財)。パンフの解説を引用すると『政宗公17回忌にあたり、2代藩主忠宗公・政宗公正室陽徳院愛姫の発願で制作された、ほぼ等身大の木像です。陽徳院の記憶に残る夫君の姿を絵師に描かせ、それをもとに京都の仏工に制作させました。政宗公の遺言により幼少時に失明した右目が開いています。』とのこと。等身大ゆえ、在りし日の政宗公を偲ぶ気持ちが芽生えました。絵師に描かせた時点では、かなり実像に近かったのだろうと想像します。左目と比較すると、右目は小さく表現されています。そこに、どなたの意図が働いていたのか、やや気になりました。
観覧時間の目安は20〜30分です。

時刻は9時半過ぎ。券売機の辺りまで戻ると、見学者が多数集まっていました。私が見学に費やした時間は45分ほど。宝物館をじっくり観覧される場合、全体の見学時間の目安は1時間です。
帰路、左手に拡がる崖の方向へ進路を採ります。園路が整備されています。

洞窟遺跡群。崖が崩落する可能性があるとかで、洞窟に最も近い園路は立入禁止となっています。

《洞窟遺跡群》について解説している公式サイトのリンクを貼っておきます⇓



遥か昔、鎌倉を訪ねた時に見学した洞窟を思い起こしました。丘陵地と海が近い地形といい、どことなく鎌倉のお寺さんと共通点があるようにも思いました。
仙台方面への電車は1時間に2本程度。時間調整のため、松島海岸を散策しました。

昔、職員旅行でここ松島を訪ねたことがあり、観光船に乗って島巡りを楽しみました。次回は是非、客人を案内して観光船に乗りたいと思います。
